僕の師匠。
来年の4月に僕の師匠とも呼べる先生が准教授を辞してどっかの院長になっちゃうらしい。院長職になっちゃうっていうことは臨床の第一線からはひいちゃうということなので、また一緒に仕事したりしたいけどうまくはいかなくなる。
時の流れといってしまえばそれまでなのだけど、はかなくもあり。僕は整形外科医12年目だが、同期は次々に医局をやめ、田舎に帰ったり開業したりと勤務医から離れていく。
いつまでも勤務医というのは無理なのかもしれない。とそんな状況を見ていて思う。僕の親は別に開業医ではないので、勤務医をやめたら帰る場所はない。だからといって医局をやめる勇気もでず、行き先もない。何をしたいのだろうかと自問を繰り返す。
うーん、だからといってネットのあやしげな医師募集には・・・ねえ。
切断
誰もがハッピーにならない手術というのもある。
切断がもっとも整形外科医にとってハッピーじゃない手術だろう。
患者さんにとっても患者さんの家族にとっても。
ほとんどが糖尿病だったり閉塞性動脈硬化症だったり腎不全だったり、はたまたそれが全部合わさっていたりと、なんらかの基礎疾患があって動脈に血が通えなくなり、足の先が腐っていってしまう。
そのまま放置していると最悪敗血症という状態になって死んでしまうことだってある。
なんてことを言ってしぶる患者さんを説得し、ひざ下とか膝上とか足の指だけとかで切断するのだけど、さっき言ったように基礎疾患が治っているわけではないから、切断したところからまた腐っていくことだってある。。。
Aさんもそんな切断した人だった。結局彼は両方の足を大腿部で切断したのだった。
もともと糖尿病があり、本当に足の先の一部が壊死しただけだったのに。あれよあれよというまに足が壊死していき、ひざ下で切断しても菌(MRSAという性格の悪い菌だった)が治らず、結局大腿部で切断した。
僕の見込みがあまかったのか。
それとも手技が悪かったのか。
抗生剤の選択がダメだったのか。
ただ単に菌の種類が悪かったのか。
ただ単に運が悪かったのか。
ただ単にAさんの血行が悪かったのか。
僕の出来る範囲で100%やろうと毎日思ってはいるけれど、何か甘えがでたり投げやりになったり、どうせこんな手術だからと思ってないかな。経験を積んできたきたからこそ考えること。
あっというまに一年が。
なんだかんだで今年も終わりに近づいてきました。
みなさんお元気?本館もたまには更新しないと笑
そんなこんなで僕は元気です。いろいろ大変なこともありましたが、性格が性格なので、いやなことは全部忘れて、次の一手を考えています。
結局やめるやめる詐欺でして、今の職場にいまだ落ち着いています。
子供も大きくなり、おいそれと引っ越しもできないわけで。
こうやって老いていくのがいやなのかな。
でもこうやって老いていくのも悪くはないかな。
とりとめのない文章でごめんなさい。では本業にもどります。
だいぶ
放置しておりました本館を。
38歳にもなり色々考えることもあり。
たとえそれが反社会的なことかもしれないことでも、考えるのは自由です。
行動すると責任が生まれますが、考えることは自由なのです。
今僕は仕事がしたい。しかも専門的なことが。
でもこの職場にいる限りできない。
とても居心地のいい職場です。もう6年になりますか。医局の人事から外れてしまったのかな。
これといった専門分野をもたず、だらだらと言われるがままに誘われるがままに学会発表をし、勉強をし、患者さんから感謝され、ごくごく一部のそりの合わない患者さんには恨まれ、脅迫され笑、ほとんどのことは我慢して自分を殺し仕事してきました。
あ、我慢できないこともありましたが、まあそれはそれで。ほとんどね、ほとんど。
今の仕事は楽しい。整形外科医として楽しいけども、満たされていない。
環境を変えたいなあって思うけども、腰が重くなるお年頃なのかもしれません。とかいいながら今日も求人情報サイトをみています。
むうう。
いちおう専門医は持ってるけど専門医ってなんだよ。いまだに難しい手術は難しいままだ。だんだん成長のスピードが落ちていくのはしょうがないことなのか?
とうじうじうじうじ考えている38歳整形外科医です。時々は本館も更新しなくちゃね。